短い手

プロジェクター/メディアプレイヤー

映像 09:22

2017 

 《目の前のコップをただ手に取る時のように、遠くの触れられないものたちに触れて見たいと思う。それを行うには私の手はあまりにも短すぎる。》
「短い手」はそんな自身の衝動と事物との間にある埋めることができない距離を示す言葉です。

 物理的に手に取ることができないものに対して自身が感じた手触りを偽るでも取り繕うのでもなく再現してみること。それは空を掴むような行為で思いのほか滑稽に見えることかもしれません。しかし、そういった行為や痕跡は衝動やその時の感覚を確実に捉えることができている気がしています。私はそういった感覚に誠実に向き合いたいと思っています。

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見たいものだけ見てそれ以外は無視すること